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おいしい水が飲みたい! 小浜近辺で水場をチェック!!

おいしい水を求めて!小浜市周辺の水場めぐり

日本各地には、「おいしい水」と呼ばれる湧き水や清水などの水場が点在しており、また、福井県でも、かつて「ふくいのおいしい水」として選定していた湧水地があります。(「ふくいのおいしい水」選定事業は令和5年に終了しています。)

もちろん、小浜市にも昔から人々に親しまれてきた「おいしい」水場がありますが、ご存じでしょうか。
今回、市内とその周辺にある代表的な水場を訪れてきたので、道中で立ち寄ったスポットも合わせてご紹介します。

今回めぐったのはこちらの場所です。

先日ご紹介した「御菓子処 伊勢屋」さんのお菓子づくりにも欠かせない「雲城水」。お店から徒歩1分ほどの場所に水場があり、誰でも自由に利用することができます。

この雲城水は自噴井戸で「平成の名水百選」にも選ばれている名水です。取材で訪れた際には、地元の女子中学生が部活動の帰りに立ち寄って休憩しており、「この水、そのまま飲めるの?」と尋ねると、みんなそろって「飲んでまーす!」と元気に答えてくれました。なんとも微笑ましい光景です。

実際に口にしてみると、地下から湧き出るため水温はひんやりと冷たく、すっきりとした味わいで、まさに「名水」と呼ぶにふさわしいおいしさでした。
参考までに「名水百選」とは環境省が全国から名水を選定したもので、昭和60年に「(昭和の)名水百選」、平成20年に「平成の名水百選」が選定されおり、両方を合わせて200の名水が選ばれました。

すぐ横に漁港があります。天気が良かったので海も空もとても青いです。

雲城水

〒917-0071 福井県小浜市一番町1
駐車場 なし

雲城水から徒歩3分ほどの場所にあるのが「津島名水」です。ここも雲城水と同様に自噴井戸で、無料で湧き水を汲むことができます。

取材時には、水場の周りに次々と人が訪れ、ペットボトルやポリタンクに水を汲む光景が広がっていました。

ちょうど自転車で立ち寄った方に話を伺うと、「サイクリングの途中、水分補給によくここに寄るんです」とのこと。地域の暮らしや活動の中に自然に溶け込んでいる名水であることを実感しました。

津島名水

〒917-0082 福井県小浜市小浜津島
駐車場 なし

「雲城水」「津島名水」から徒歩2分ほどの場所にあるのが「kitocafe(キトカフェ)小浜店」です。

こちらは京都・出町柳にも店舗があり、まさに鯖街道の”起点”と”終点”をつなぐように出店されています。ちなみに「kito」はスワヒリ語で「宝石」「たからもの」という意味なのだとか。

小浜店はオープンから7年目を迎え、ランチはもちろんテイクアウトメニューも充実。店内に入ると、さっそくマフィンやクッキーが目に飛び込んできて、思わずワクワクしてしまいます。
こじんまりとした雰囲気を持つ1階席ですが、2階にも落ち着いて過ごせる席もあり、ゆっくりとくつろげる空間になっています。

以前はサークルの打ち合わせで2階席を利用しましたが、今回は家族分のマフィンをテイクアウト。次回はぜひランチを楽しんでみたいと思います。

kitocafe小浜店

〒917-0083 福井県小浜市小浜清滝91-1
TEL 080-8992-0768
営業時間 11:30〜16:00
定休日 日、月曜日、第3水曜日
駐車場 あり
Instagram

毎年3月2日の夜に「お水送り」の神事が行われることで知られる「鵜の瀬」。こちらの湧水は「昭和の名水百選」にも選ばれた名水のひとつです。

訪れた日はあいにく「調整中」となっていたので飲用は控えましたが、周辺には川辺で水遊びを楽しむファミリーや、休憩所でお弁当を広げる人々の姿がありました。水を味わうだけでなく、自然の中で憩えるスポットとしても親しまれているのが印象的でした。

なお、ポリ容器でお持ち帰り頂く場合はステッカー(¥300-)を購入し、容器に張り付けてください。

鵜の瀬給水所。屋根があります

鵜の瀬給水所

〒917-0246 福井県小浜市下根来
駐車場 あり

鵜の瀬給水所から車で3分ほどの場所にあるのが、霊応山 神宮寺です。毎年3月2日に行われる「お水送り」は、この神宮寺で執り行われる神事。寺の閼伽井戸(あかいど)で汲まれた水(香水)が鵜の瀬へと運ばれ、さらに10日かけて奈良・東大寺二月堂の「若狭井」に届くとされています。つまり、鵜の瀬での行事は神宮寺から始まる一連の流れの一部なのです。

(お水送りについては、[こちら]をご覧ください)

また、神宮寺にはお寺として少し不思議な特徴があります。本堂や参拝口に「注連縄(しめ縄)」が掛けられており、柏手(かしわで)を打ってお参りをするのです。これは、かつて日本で神仏が同じ場所に祀られていた名残だといわれています。
まさに「神仏習合」の姿を今に伝える珍しいお寺です。

「お水送り」で有名な神宮寺ですが、緑豊かな境内を蝉の声を聴きながら散策できる「夏の神宮寺」もまた趣があり、心地よいひとときを過ごせました。

参拝口。この門をはじめ、いろいろなところに「しめ縄」が張られています。
3月2日のお水送りの香水は閼伽井戸で汲まれ、鵜の瀬まで運ばれます
木漏れ日でキラキラな参道
緑豊かな真夏の神宮寺、素敵でした

霊応山神宮寺

〒917-0244 福井県小浜市神宮寺30-4
TEL 0770-56-1911
拝観時間 9:00-16:00
拝観料 500円
駐車場 あり(大型バス可)
その他 2月15日〜3月5日はお水送りの準備のため拝観不可
詳しくはこちら > 霊応山 神宮寺

瓜割の滝は小浜市に隣接する若狭町にあります。
「瓜も割れるほど冷たい」といわれることから名がついた「瓜割の滝」。その名の通り、年間を通じて水温が低く、夏でもひんやりとしています。「昭和の名水百選」に選ばれているほか、平成28年に実施された「名水百選選抜総選挙」では「おいしさがすばらしい名水部門」で全国2位に選ばれるなど、全国的にも高い評価を受けています。

水を汲む際には、事前に販売されているシールを容器に貼る必要があります。今回は事前に了承いただき、小さなボトルに少し分けてもらいました。

駐車場には県内ナンバーだけでなく県外ナンバーの車も見られ、人気の高さを実感します。

水場は駐車場の横にあります。

せっかくなので滝へも足を運んでみました。

水場から徒歩5分ほど。大きな滝ではありませんが、深い森林に溶け込むように流れ落ちる姿は、まるで絵画の一場面のよう。清らかな水音と緑の木々に囲まれ、自然の美しさを全身で感じられる場所でした。

瓜割の滝

〒919-1543 福井県三方上中郡若狭町天徳寺
駐車場 あり
WEB 若狭三方五湖観光協会

今回めぐった4カ所の水場は、猛暑の最中にもかかわらず、どこも驚くほど冷たく澄んでいました。まさに「湧き水」ならではの魅力ですね。

調整中だった鵜の瀬の水を除き、実際に口にしてみましたが、どれもそれぞれに個性があり、とてもおいしい水でした。ここでは詳しい味の違いは控えますが、コーヒーやウイスキーの水割り、料理などに使ってみると、より一層その魅力を感じられると思います。

さあ、次の休日は自分だけのお気に入りの水を見つけるために“名水めぐり”に出かけてみませんか?
 なお、これらは自然の中から湧き出る水であり、飲用に関しては自己責任での判断をお願いいたします。また、利用の際は衛生管理やゴミの持ち帰りなど、マナーを守ってご利用ください。

【まとめ】
「雲城水」や「津島名水」が日常の生活として街の暮らしに寄り添う水場であるのに対し、「瓜割の滝」は自然そのものが生み出した名水。さらに「鵜の瀬」と「神宮寺」が信仰と結びついた水であることを思うと、小浜とその周辺には、生活・自然・信仰を通して受け継がれてきた“水文化”が息づいていることを改めて感じることができました。

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著者:ふぐち けんざぶろー(photo.blue291)

若狭・北近畿エリアをウロウロしている、犬猫好きなフォトグラファー。 ボランティアで日本語を外国人に教えています! キャリアカウンセラーもやってますよ!! 【好きなモノ・コト】 *犬 *猫 *車 *photo *パソコン *コーチング *異世界転生アニメ

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